編集部放談「こう見て欲しい全書芸誌1」

スタッフ

本日2020年9月22日は、全日本書芸文化院創立70周年記念祝賀会の開催予定でした。残念ながら2021年春~夏に延期。

そこでロングセラー月刊書道競書雑誌『全書芸』のバックナンバーから歴史・魅力に迫ってまいりましょう。

あなたは全書芸の購読歴何年ですか?
全書芸誌をご購読されている皆様、120%全書芸誌を活用できるよう編集部からのメッセージをお届けします。ご一読ください。
全書芸誌の購読歴が40年以上!!の方は、振り返りに…。
全書芸誌はじめましての方は、70年間基本的なスタイル(誌面構成)は変わっておりませんので、少しずつ慣れていただけると幸いです。


1983年度(昭和58)編集部放談「こう見て欲しい全書芸誌1~4」から。
竹石古谿・宇賀寿子・淺沼一道・酒井洋龍・梶田越舟

表紙について

編集の引継ぎを受けて一番先に宿題となる表紙図版。編集部各々の持ち味がでる毎年の全書芸誌の顔。1983年度(昭和58)は、副島蒼海伯の作品から採った「飛」の一字でした。
毎月、編集部が色見本帳から「次号は何色にする!?」と表紙の色を選んでいます。色が違う表紙を目にしてもらい学書意欲をかきたてる目論見なんですね。

手習いと目習い(表紙裏)

通称「表2」といわれる表紙をめくったすぐ裏には、全書芸役員だけでなく、外部の書道関係者やちょっと息抜きになるようなジャンルの皆さまにご登場いただいています。
1983年度(昭和58)は、二松学舎大学教授の堀江知彦先生の「墨香筆花」でした。
筆を手にして習うばかりでなく、学書上の幅広い知識や態度的な面を取り入れたページで、文人墨客の筆跡や人柄、優れた書家のこぼれ話、一連の書碑、文房四宝の鑑賞、書道美術館めぐりなど、多方面にわたって各編集部の独創的な企画で扱われています。

全書芸誌の特色

編集部は、編集長1名と編集委員4名の5名のチーム。本院が標榜する「純正書道」の普及向上を大前提に皆さまの協力を得て、毎月初校・2校と全書芸事務局に集まり全書芸誌の校正を経て、刊行されています。

第1の特色は
古典古法を重視し、併せて学書人としての性情を高める人書両面の研鑽をねらいとした、純正書道に徹している点。

第2の特色は
5名の編集チームが3グループに分かれていて年度ごとに交代し、各々の持ち味を生かしながら紙面を提供している点。

実技の研究対象は
古碑法帖・古筆そのもの。

課題語句は
【学生版】学校の教科書との関連、毛筆で書いた時の難易、学年相応の生活感情に合う言葉、季節感、文字の頻度数など勘案して作成。
【一般版】書風・書法上のバランス、図版にした時の適否などを勘案して作成。


図版や解説記事も含めて貴重な書道資料となるので、長く保存して繰り返し活用していただきたいです。


編集部へのご意見・ご感想、事務局まで。(全日本書芸文化院問い合わせメール

次回は、編集部放談「こう見て欲しい全書芸誌2」をお届けします。
つづく。