展覧会ブラブラ歩き

原田弘琴

令和3年慶應義塾大学書道会百周年記念展セントラルミュージアム銀座



先日、慶応義塾大学書道会 百周年記念展に伺いました。

教鞭をとられていた楢崎華祥先生も特別出品されており大変感激いたしました。

また、さすが慶応!
福沢諭吉の書、勝海舟の手紙、西川寧の扁額などもあり、非常に見応えある展覧会でした。

実は、私のところでも生徒が1人出品しておりました。うちの生徒がそうであったように、ご出品の方々の中には、卒業して一旦書から離れて、また始められたという方も多かったのではないでしょうか?

人生は、平坦ではなく、様々なことが起こる中、書を続けられることは、たいへん幸せなことなのだと常日頃感じておりますが、無尽の選択肢のある時代に「書を再び始めよう」という気持ちになる!のも、とても素晴らしいことと思いました。

一体何がそうさせるのでしょう?

こちらの展覧会では、本格派の作品だけでなく、学生さんらしい言葉、学生さんに向けた言葉も散見しました。

「練習は不可能を可能にする」
「夢はあきらめない。あきらめるのは、いつも自分」

伝えたいメッセージ。
または決意表明。

言葉は、時を超えて、世代を超えてココロにグサッと刺さります。

言葉を書くことは、
自分自身の確認だったり、
それを展覧会等で発表することで、誰かに伝えることだったり。

そう思うと、そのツールを持てて良かった。と私は思います。

だから、戻って来る人が多いのではないかなとも思いました。

秋の展覧会シーズン。
会場で作品と対峙しながら、つらつら考えるのもいいですね。