とかち・夢ストーリー

髙橋玲光

爽やかな風、広い会場、大勢の仲間。


2022年5月、帯広に於いて、漢字講習会が開催されました。
コロナ禍で、外出出来ない日々、北海道講習会は3年もの間開催出来ずに過ぎていました。

漸く巡ってきたこの時に、心を一つにして表現するとしたら何だろう?
限られた時間を共に過ごす……その貴重な瞬間を参加者の心に残したい。
『合作をしよう!!』
こうして、動きだしたこの企画は、“とかち・夢ストーリー”と名付けられました。

次に、なにを書くのか?!
広々とした十勝の会場で、遠方からも大勢の会員が集まり、それぞれの目標に
向かって、技を磨く。
′′風が吹けば歌が聞こえる……君の夢よ叶えと願う…′′
『カイト』…嵐の楽曲です。
この歌詞の中の強い志と果てしない夢が重なりました。
『カイト』の歌詞に決定!

紙は、縦2.7メートル横10メートル。まずは、長いロール紙を貼り合わせる所からです。何行の文字になるのか、文字の大きさはどの位か、筆の太さは…?墨は?試行錯誤しながら、準備に追われました。

とかち・夢ストーリー「カイト」米津玄師2022帯広全日本書芸文化院書道講習会合作


とかち・夢ストーリー「カイト」米津玄師2022帯広全日本書芸文化院書道講習会合作


そして、いよいよ当日。揮毫は、講習会前日と1日目に行われました。
皆が食い入るように見つめる中、10メートルの紙に次々と個性豊かな文字が
散りばめられていきました。

とかち・夢ストーリー「カイト」米津玄師2022帯広全日本書芸文化院書道講習会合作


最初、『墨が濃いな~』『筆はこれか?~』と、あちこちからいろいろな声が飛び交ったり、笑いも起こり合作ならではの愉しい雰囲気に包まれました。
実行委員も、緊張した面持ちで皆、頑張りました。
書き終わった方は、一様にホッとされたようでした。
翌日、会場入りされた役員の先生方にも、到着して間もなく揮毫して頂きました。こうして、大作は完成しました。講師5名、実行委員6名、講習会参加役員3名の総勢14名の作品です。



二日間に渡り書き上げられた作品は、講習会場の壁面に飾られたのでした。
講習会の期間中、とても華やかに見る人の目を愉しませてくれました。
そして、来月開催予定の“十勝書芸展”に、いよいよ展示されます。

とかち・夢ストーリー「カイト」米津玄師2022帯広全日本書芸文化院書道講習会合作


私の合作したいという強い想いを、実行委員やお世話役の方々にご理解、ご協力頂きましたことに心より感謝申し上げます。
また、お疲れのところ、揮毫にご参加頂いた皆様、本当に有難うございました。

北海道とかち・夢ストーリー「カイト」米津玄師2022帯広全日本書芸文化院書道講習会



来月は帯広にて、“十勝書芸展”が開催されます。
そして、その会場に『カイト』を展示する予定です。
とかち帯広から沢山の方々に果てしない夢が届くことを願って…..


2022年第1回十勝書芸展全日本書芸文化院帯広

第1回十勝書芸展

2022/7/7(木)-12(火)
10:00~18:00
*最終日16:00まで

北海道・帯広市民ギャラリー
(帯広市西2条南12)
*JR帯広駅地下1階

全日本書芸文化院会員、元会員による書展です。