お習字こども質問箱~月例(げつれい)って何ですか?

土屋彩明
(新潟県見附市)

前回までの記事で一般部の話題が一段落したので、これからしばらくは小学生~中学生くらいの方に向けてお話をしたいと思います。

なるべく分かりやすく書くぞ! という決意を込めて、タイトルは「お習字こども質問箱」にしました。
今まで私が小中学生の生徒さんからもらった質問を中心に、皆さんの「なぜ?」「これは何?」に答えてみたいと思います。

では今回の質問に行ってみましょう。

Q 「げつれい」って何ですか?
A 毎月変わる学年ごとの課題のことです。

「げつれい」は漢字では「月例」と書きます。
これはカンタンに言うと「毎月あるいつもの物」という意味です。
大人になるとお習字以外でも使う言葉ですが、小中学生の皆さんはちょっとピンと来ないかもしれませんね。

全書芸誌では毎月「今月の○年生はこれを書きます」という課題が決まっていて、先生たちはこの課題を「月例」とか「月例課題」「月例競書」と呼んでいます。

例えば5月号の月例課題は、小学5年生は毛筆が「君が主役」で、書き方が「山を登るとまえに雲海の広がり。」ですね。


月例課題は毎月いろんな字が出てきます。
例えばさっきの「君が主役」も、「君」と「役」は画数も書き方のコツも全く違うタイプの字ですね。
これは全書芸誌を作っている先生が、皆さんが様々な字の書き方を勉強できるように、あえて色々なタイプの字を取り混ぜて課題を決めているからです。
よく見ると、前の月や次の月の課題とも字が被らないようになっているんですよ。

中には難しい字や苦手な字もあるかと思いますが、そういう時は特にお手本をよく見て慎重に書いてみましょう。
苦手だからと早書きをしてしまうより、きっと上手に書けるはずです。