時宗正宗寺開山九百年記念「桑原翠邦の世界」~栃木・益子町~
全書芸スタッフ
紅葉も色づき始めた11月下旬の栃木県益子町。益子陶器市で有名な益子町にある正宗寺にて開山九百年を記念する「桑原翠邦の世界」展が開催。会場はこちらお堂の中。時宗正宗寺八十一世 井上賢隆(素山)住職が所蔵する桑原翠邦 書150点の中から初公開40点を中心に展示された。
桑原翠邦先生と住職との出会いは、大学生時代。
初めて見たこの書がコレクションの原点となった思い入れの強い作品。
そこから大学卒業後も桑原翠邦作品を追いかけてこられた井上賢隆(素山)住職。
今年2024年4月に逝去された秦大猷先生と住職との会話の中で「桑原翠邦作品は1点持てばいい。でも次々と良いものを求めたくなる」との話が興味深かった。
本堂の中へ進んでいくと、住職のFacebookプロフィールカバー写真にも登場している六曲一隻の屏風作品が出迎えてくれた。そしてお堂の周りの壁面を創作・臨書の軸作品が囲む。なかなか目にすることができない臨書作品の前では特に見入った。
最後に居間や玄関に掛けられた客人をもてなす温かな作品も拝見するこができた。会場内には本院運営総務吉野大巨 書、故・淺沼一道 書や屏風も。
桑原翠邦の世界に浸り、改めて全日本書芸文化院初代会長の功績に触れることができた。
今後も井上賢隆(素山)住職所蔵の作品が見られる機会が楽しみである。ぜひ井上賢隆(素山)住職のFacebookをcheck it up!
桑原翠邦(1906-1995)
- 現代書道の父・比田井天来の一門
- 書宗院創設
- 全日本書芸文化院初代会長
- 元東宮御所書道御進講
桑原翠邦先生が繋げてくださったバトンを受け、これからも全書芸誌を通して皆さまとのご縁がさらに広がりますように。
貴重な展示企画をありがとうございました。
メディア
- 2024-11-23 下野新聞「益子・正宗寺開山900年記念 故 桑原翠邦さんの書展示
時宗正宗寺開山九百年記念「桑原翠邦の世界」
- 2024/11/21(木)-24(日)10:00~17:00
- 栃木・時宗正宗寺(芳賀郡益子町益子3615)
- 全日本書芸文化院初代会長 桑原翠邦の作品展示
時宗正宗寺八十一世
井上賢隆(素山)住職が所蔵する桑原翠邦 書40点を展示