ワークショップ「うちわに書こう」2025六本木・国立新美術館

中澤良楽
良心書道会

全書芸展開催中の国立新美術館にて、今年もうちわのワークショップを担当させて頂きました。参加者の皆様のウキウキ・ワクワクが伝わり、お手伝いする私たちもニコニコ!本当に楽しい企画です。いくつかのエピソードをご紹介したいと思います。

5人グループの1人の方が、座ると迷わずサラサラと書いたうちわは皆を笑顔にしてくれました。そこには「みんなでブルガリ展」と書かれていたのです。あははは、なるほど!同時開催のブルガリ展を見にいらしたのですね。文章を書く方はほとんどいらっしゃらないので、いさぎよく書ききったスピードも、事実をそのまま書いた発想もお見事でした!

ワークショップ「うちわに書こう」2025六本木・国立新美術館良心書道会中澤良楽

男女の双子の子供にお土産を作るというアラブ系のお客様がいらっしゃいました。子供達の名前が平和という意味(多分サーレムとサラーム)だそうで、平和と書くことになったのですが。「この平和という漢字は男女どちらですか?」と聞かれたて困ってしまいました。言葉に男女のニュアンスが加わっている国もあるのですね~。思いがけない質問でした。日本の漢字には男女の意味は含まれないことを説明し、お二人とも「平和」と書いて小さく名前を入れて仕上げました。写真がないのが残念です。

ワークショップ「うちわに書こう」2025六本木・国立新美術館良心書道会中澤良楽


「花」と書いていたお二人、女性にはお教えして男性は自由に書いていらっしゃいました。すると女性の花はしっかりと書道っぽく仕上がり、男性の花はデザイン画のようになりました。それがこの企画の楽しいところなのですね~。みんな違ってみんな良い♬

練習の紙に上手に書けたので「これが貼りたい~」と、本番のうちわを前に緊張する方も多くいらっしゃいます。そんな時には、「うちわに書くと何もしなくても骨のガタガタが線をカッコ良くしてくれますよ!」とお知らせしています。うちわの字が味わい深くなるのは骨のお陰さまさまです!書きあげた線のガタガタを気に入って下さる方が多く、そこでまた笑顔になってしまうのです!うちわマジックですね~ふふふ

  • 「獣」と書いて完成後の写真撮影の時にガオ~!!!というポーズをされた方
  • 東京タワーのイラストをちょっと入れようと検索しているうちに、イラストが大きく描きたくなってしまった方
  • プロフェッショナルなカメラをご持参でお仲間を撮影されるカメラマンさん

今年も素敵な時間をありがとうございました♪

【公募】第54回全書芸展 開催概要

公募2025年第54回全書芸展全日本書芸文化院六本木乃木坂国立新美術館文化庁・東京都後援毛筆一字書一ツ橋如水会館授賞式全書芸文部科学大臣賞東京都知事賞

■会期 2025年12月11日(木)-22日(月)
 *10:00-18:00(最終入場は17:30)
 *12月16日(火)休館
 *最終日は14:00閉展( 最終入場は13:30)
■会場 国立新美術館 2階(2B・2C・2D)
■後援 文化庁・東京都
■入場 無料
■展示 公募・無鑑査・展覧会委員・委嘱役員小品の1,086点
■特別展示 近世大家遺墨8点・全国書道コンクール優秀作品286点
■イベント 作品解説/ぶらっとギャラリートーク/ワークショップ「うちわに書こう」