前衛書道
ペンネーム悪筆子
たまたま見たショート動画では中国の書のデモンストレーションのようなようすがあった。若い方が教室のようなとこで、数人の人に囲まれ大きな半紙に穂先の長い筆で勢いよく文字を書かれていく。躍動感あふれる様子が伺えた。
日本から書道で中国に留学する人も少なくはない様子をネットから知った。
聞いた話では、前衛書道は中国が先だそうである。筆でもなんでも中国はピンからキリまでいろいろあり、流石に長い書道の歴史の国だそうだ。
古典も極められた上に、まだまだ新たな方へ、若い人たちが模索して生き生きと歩んでいく様子が見えた気がした。
井上有一著、新編日々の絶筆、平凡社ライブラリーには、字を書くということがいろいろ述べられている。
普段の生活では、他人が読める字を素直な気持ちで書くことが大切とある。
書道以外のエピソードでは著者は小学校でいかりや長介の担任で、子供達に戦争風刺のような寸劇をやらせてその中のよくポカポカ叩く場面がドリフの劇の元にもなったのではとあり、戦時中は風刺の替え歌なども密かに流行ったことを初めて知った。
東京大空襲で意識を失い死線を彷徨った筆者であるがその書に対する文面はあまりに鬼気迫るものがあり読み進めなくなった。書道界への厳しい批判が根底にある。
どこの教室でも上手な人が集まりなんとなく堅苦しい空気がいつも苦手な自分は一体なんで好きではない書道をやめられずにズルズルやってきたのかなあと考え込んでまた練習しない夏の日々である。
