教える前に整う合言葉

中澤良楽
良心書道会

今回のブログでは、うちの教室(子供)の合言葉をご紹介したいと思います。新一年生が入ってくると数か月の間は、練習の初めにみんなで合言葉を言います。なぜなら、教える前にその点だけは意識してくれているとスムーズだからです。私が考えた合言葉、

    立てて、おさえて、ウッキウキ♫

みんなで声をそろえて言うので、子供達も楽しそう!気に入ってくれています。「筆は立てて、あいている手で半紙をおさえて、肘を少し浮かす」という意味です。私のジェスチャーを真似してくれる子もいます。みんなで楽しく大切な3点をおさえておける訳です。定着するまでは何度も注意しなくてはならないので、合言葉になっていると良いですよ!

教える前に整う合言葉中澤良楽良心書道会立てて、おさえて、ウッキウキ♫海チョン、おかナデ♫


合言葉はもう一つあります。「海チョン、おかナデ♫」これは、硯の深いところ(通称・海)に筆をチョンっとつけて、硯の手前の浅いところ(通称・おか)で筆を優しく整えるという意味です。お稽古の一番最初にだけ筆にたっぷり墨をつけたら、後はその位がちょうどいいという合言葉です。これは見ていて分かり易いので、子供同士でも「あ!つけ過ぎ!海チョンだよ!」と教え合ったり。筆がまとまっていないまま書こうとしている子に「おかでナデナデナデよ~」と声をかけたり。すっかり言葉も意味も馴染んでいます。

 初めての書道教室ではどうしても注意事項がたくさんあるので、なんとか楽しい雰囲気を作りながら教えてあげたいと思っています。合言葉をちょっとおどけた風に作っておくと、注意事項という感じがしないところがポイントです。お稽古の初めに、
「筆は立てて、半紙をおさえて、肘を浮かして書く」
「海に少しつけて、おかで筆先を整える」
とみんなで声をそろえて言っても、文章が真面目すぎて盛り上がらないですよね。(笑)合言葉を教えた時に子供たちが「何それ~!?アハハハ~」となるくらいがちょうど良いのかなと思っています。

書道教室に限らず小さな子供達と関わるような時には、よかったら楽しい合言葉を作ってみてくださいね!