文房四宝入門
ペンネーム悪筆子
時々目にする文房四宝という言葉には漠然としたイメージしかなかったが、最近読んだ、文房四宝入門 北畠雙耳、北畠五鼎、著、里文出版、2006年、には、書を嗜む著者によりその定義から歴史、名品の解説まで述べられ、文房四宝の意味がよくわかった。
古文具コレクターの半数は書道を全くやらない人たちであるが、それは全く構わないと著者は述べる。
古文具の宝庫はやはり中国で、著者もよく買いに行くようで、店の店主とのやりとりや、名品を探す困難さ、高い名品と出会った時の買うか買うまいかの迷いなどのエピソードは興味深い。
読み進むうちに時折古文具への蘊蓄や拘りの深さが堅苦しく、嫌味にさえならないでもないが、手にしておくことにより深さと豊かな空間を生み出す素晴らしさに気付かされ、道具から発生したがあくまでも鑑賞用であることに道具というものの意味をも考えさせられた。
墨をすらず、墨汁で書くなどとんでもないという言葉は耳に痛かった。


