子どもに教えるコツ~「月」
土屋彩明
(新潟県見附市)
最近「小さな子に習字を教える時に、どう説明しようか迷う」という話をよく聞くようになりました。
ご参考になるか分かりませんが、私なりの教え方のコツをいくつかご紹介してみようと思います。
★これからするお話はあくまでも「うちの支部ではこんな風に声を掛けています」という程度の物で「これが唯一の正解」というものではありません。
先生によって教え方も違いますし、お手本もこうではない場合もあります。
習っている先生の指導や頂いているお手本と食い違う場合、おうちでは「お手本をよく見て、先生の指導の通り」に勉強するよう励ましてあげて下さい。
「月」の教え方のコツ

「月」は画数は少ないのですが、子どもが上手に書くのは案外難しい字です。
順を追ってポイントを説明していきます。
私はまず1画目を「真ん中の高さまで真っ直ぐ、その後は外に広げます」と教えています。
お習字を習い始めたばかりの子が、お手本を見て「1本の線で、途中から緩やかに動きが変わる書き方をしている」と気付くのはほぼ無理なので、言葉で説明すると分かりやすいようです。


そしてこの2画目が難しいのですが、ここは「細く右上がり、角でしっかり止めて、中心線を見ながら真っ直ぐ。1画目より長くなってからはねます」と教えています。
これは1画目が途中から斜めになっているので、普通に書くと2画目のタテ棒も後半を斜めに書いてしまう子が多いからです。
中心線(うちの教室では半紙用の下敷きは中心線がある物を使っています)を見ながら書くよう声を掛けると、真っ直ぐなタテ棒が書けて良いようです。

最後に横棒ですが、月の横棒は「2本目の横棒が、右側のタテ棒の真ん中の高さ」に来ると大体ちょうどよく書けます。
私は小さな子に説明する時、2画目を書いたところで筆を止めて「2本目の横棒がこっちのタテ棒の真ん中の高さなので、ここにきますね」と、左図のように自分の左手人差し指を2本目の位置に入れてみせます。
一度こうして一緒に確認してから「だから、1本目の横棒はここですね」と3画目の横棒を書いてみせると分かりやすいようです。
この「左手の人差し指を入れてみて、3画目の場所を考える」作戦は、指導者だけでなくお子さん本人がやってもいいので、慣れないうちはぜひ勧めてあげて下さい。
こういう習慣はお料理の初心者が大さじや小さじで調味料を計るような物で、手慣れてくるとどの子も自然とやらなくなります。

